GPartedでパーティションを復元する安全な手順を解説します。Attempt Data Rescue、TestDiskで削除領域を検索する方法、避けるべき操作、MyRecoverとの使い分けを紹介します。
GPartedでパーティションを削除した、操作後に領域が未割り当てになった、または起動しなくなった場合でも、元のデータが直ちに消去されたとは限りません。ただし、同じディスクへ新しいパーティションを作成したり、フォーマットしたりすると、復元に必要なファイルシステム情報が上書きされます。まず対象ディスクへの書き込みを止めてください。
重要なのは、GParted自体は主にパーティションを作成・削除・移動・サイズ変更する編集ツールであり、完全なデータ復旧ソフトではない点です。「Attempt Data Rescue」はgpartを利用して候補を推測する機能で、環境によって表示されないこともあります。復元結果は上書き、暗号化、SSDのTRIM、障害の程度に左右され、完全復元を保証する方法はありません。
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症状 |
考えられる状態 |
優先する対応 |
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削除後に未割り当て |
パーティション情報の消失 |
TestDiskで検索し、先にファイルを退避 |
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RAW/unknown |
ブートパーティションやファイルシステムエラー |
フォーマットせず読み取りスキャン |
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移動・サイズ変更が中断 |
開始位置と内部情報の不整合 |
クローン上で慎重に解析 |
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異音・切断・容量違い |
物理障害または接続障害 |
通電を減らし、複製か専門業者 |
GPartedはディスク名、容量、パーティションテーブル、開始位置、ファイルシステム、未割り当て領域を確認するのに役立ちます。一方、消えたファイルを一覧化して保存したり、壊れたドライブを物理的に修理したりする機能はありません。
特にSSDでは、削除後にTRIMが実行されるとデータ領域が消去され、復元可能性が大きく低下する場合があります。BitLocker、LUKSなどで暗号化された領域は、正しい回復キーやヘッダー情報が必要です。
ディスクへ直接クローンする場合は、コピー先の総セクター数がコピー元以上であることを確認します。標称容量が同じ製品でも実容量が異なる場合があるため、可能なら一段大きい正常なドライブを使用してください。イメージファイルを作成する場合は、原則としてコピー元ディスク全体を格納できる空き容量を確保します。
読み取り済み領域とエラー位置を記録するログまたはマップファイルを保存できるツールを使用します。中断後は同じログを使って再開し、最初から全面読み取りを繰り返しません。再試行回数には上限を設定し、切断の反復、読み取り速度が長時間0のまま、またはエラー数の急増が見られた場合は停止します。パーティション検索とファイル復元は複製側で行い、原本は通電せず保管します。
ここではWindows向けの手動作成方法を使用します。GParted LiveのZIPファイルを公式サイトからダウンロードし、300MB以上のFAT16またはFAT32パーティションがあるUSBメモリを用意します。USBメモリをフォーマットすると保存されているデータが削除されるため、必要なファイルは事前に別の場所へバックアップしてください。
ステップ 1:GParted LiveのZIPファイルを開き、フォルダー構造を維持したまま、すべての内容をUSBメモリのFAT16またはFAT32パーティションへ解凍します。
ステップ 2:USBメモリ内の「utils\win32\makeboot.bat」を管理者として実行し、画面の指示に従います。必ずUSBメモリ上のファイルを実行してください。PCの内蔵ドライブへコピーして実行すると、Windowsが起動できなくなる危険があります。
ステップ3:GParted LiveをUSBから起動し、右上のデバイス一覧で対象の物理ディスクを選びます。/dev/sda、/dev/sdbなどの名前だけで判断せず、メーカー名と総容量を照合してください。
ステップ 4:「表示」からデバイス情報を確認し、GPTまたはmsdos、各パーティションの容量、開始位置、ファイルシステム、フラグを記録します。スクリーンショットや写真を残すと誤操作防止に役立ちます。
ステップ 5:対象パーティションがマウントされている場合はアンマウントします。新規作成やフォーマットは行わず、状態確認だけでGPartedを閉じます。
対象ディスクとGParted Liveの起動USBを取り違える事故は珍しくありません。容量が同じディスクが複数ある場合は、可能なら不要な外付けドライブを外してから起動します。
メニューに「Attempt Data Rescue」が表示される環境では、GPartedがgpartを呼び出して失われたファイルシステムの候補を検索します。これは完全なパーティション復元ではなく、候補を読み取り専用で表示し、必要なファイルを別のドライブへコピーするための機能です。内容が元の構成と一致しない場合は、その候補を採用せず、TestDiskなど別の方法へ進みます。
「Attempt Data Rescue」はディスク全体をスキャンするため、大容量ディスクでは時間がかかります。また、検出できるファイルシステムは最大4つです。より詳しいパーティション検索やパーティションテーブルの復旧が必要な場合は、GParted Liveに別ツールとして収録されているTestDiskを使用します。
ステップ 1:GPartedで対象の物理ディスクを選び、容量とデバイス名を再確認します。保留中の操作がある場合は適用せず、対象への書き込みを止めます。
ステップ 2:「デバイス」から「Attempt Data Rescue」を開き、検索を開始します。機能が表示されない場合はgpartが利用できない可能性があるため、無理に環境を変更せずTestDiskへ進みます。
ステップ 3:候補が見つかったら、フォルダーと代表的なファイルを確認します。読み取り可能なら、重要データを元のディスクではなく別の正常なドライブへコピーします。
GPartedのデータレスキューで候補を確認できない場合は、TestDiskでディスクを解析します。安全性を高めるため、可能なら原本ではなくクローンを操作し、パーティションテーブルへの「Write」は最後の手段にします。
ステップ 1:TestDiskを起動し、ログ作成の選択後、正しい物理ディスクを選びます。パーティションではなくディスク全体を指定し、容量を再確認します。
ステップ 2:自動検出されたパーティションテーブル形式を確認して「Analyse」を開き、現在の構成を記録してから「Quick Search」を実行します。
ステップ 3:候補を選び、Pキーでファイル一覧を確認します。元のフォルダや代表的なファイルが見える候補だけを採用し、必要なデータを別ドライブへコピーします。
ステップ 4:目的の領域が見つからなければ「Deeper Search」を実行します。大容量ディスクでは時間がかかるため、電源と接続を安定させてください。
ステップ 5:容量、開始・終了位置、重複の有無を確認します。確信できない場合は「Write」を選ばず終了し、取得済みイメージを保管して専門家へ相談します。
複数の古い候補が重なって表示される場合、見つかったという理由だけで書き戻すのは危険です。最初にファイルを退避できれば、パーティションテーブルを書き換えずに目的を達成できることがあります。
TestDiskで元のパーティションやディレクトリを確認できない場合、PhotoRecでファイルの内容を署名ベースで抽出できることがあります。ただし、元のファイル名やフォルダ構造が失われやすく、断片化したファイルは正常に戻らない場合があります。出力先には必ず別の正常なドライブを指定してください。
コマンド操作やパーティションテーブルの書き戻しに不安があり、対象ディスクがWindowsで安定して認識される場合は、MyRecover Professionalの「パーティションの復旧」を選択肢にできます。これは削除、RAW、未割り当てなどの論理障害があるパーティション候補をGUIで確認する方法です。
ステップ 1:MyRecoverを正常に動作するWindows環境へインストールします。インストール先には復元対象のディスクを指定しないでください。起動後に「パーティションの復旧」を選び、元のパーティションが存在した物理ディスクを型番と容量で確認して選択します。
ステップ 2:削除したばかりでパーティション構造が残っている可能性がある場合は、まず高速スキャンを実行します。目的のパーティションが見つからない場合は、より詳細に検索する完全スキャンを実行します。
ステップ3:スキャン後、容量、ファイルシステム、位置を照合し、元の構成と一致する候補だけを選択します。判断できない候補を推測で復旧しないでください。
ステップ 4:パーティションの復旧後は、「ディスクの管理」とエクスプローラーで構成を確認し、重要ファイルを開いて検証します。
削除しただけの場合
削除直後で新しい領域を作成していなければ、境界情報やファイルシステムが残っている可能性があります。Quick Searchで候補を確認し、ファイル退避を優先します。
移動・サイズ変更が中断した場合
単純削除より難しい状態です。パーティションの境界と内部メタデータが一致しない可能性があり、古い開始位置へ戻すだけで悪化することがあります。原本へ直接書き込まず、クローン上で解析してください。
新しいパーティションを作成した場合
新しいパーティション情報やフォーマット情報が元のメタデータを上書きしている可能性があります。使用を直ちに止め、構造の復旧だけでなくファイル単位のスキャンも検討します。
ディスク自体が認識されない場合
BIOS/UEFIや別の正常なケーブルでも容量が確認できない場合、GPartedやMyRecoverによる論理復旧の範囲外です。通電を繰り返さず、重要度に応じて専門業者へ相談します。
GPartedでパーティションを復元するときは、まず状態を確認し、利用できる場合は「Attempt Data Rescue」で候補を探します。見つからなければTestDiskで検索し、ファイルを別ドライブへ退避してから書き戻しの要否を判断してください。中断した移動や物理障害は難易度が高いため、原本への操作を避けます。
WindowsでGUIを使いたい場合は、MyRecoverの「パーティションの復旧」で候補を確認できます。ただし、どの方法も完全復元を保証するものではなく、異音や切断がある媒体は対象外です。
1.GPartedだけで削除したパーティションを復元できますか?
GParted本体では、gpartを利用する「Attempt Data Rescue」で候補を読み取り専用表示できます。より詳しく失われたパーティションを検索する場合は、GParted Liveに別ツールとして収録されているTestDiskを使用します。対象へ書き込まず、候補のファイルを別ドライブへ退避してから、パーティションテーブルを書き戻すか判断してください。
2.GPartedで未割り当てと表示されたら新規作成してもよいですか?
復元前の新規作成やフォーマットは避けてください。元の境界情報やファイルシステムを上書きする恐れがあります。まずクローンを作り、TestDiskや復旧ソフトで候補を慎重に確認します。
3.TestDiskのWriteを実行しても安全ですか?
候補の容量、開始位置、ファイル一覧が元の構成と一致しない限り実行しないでください。誤った書き戻しは状態を悪化させます。先に重要ファイルを別ドライブへコピーする方法を優先します。
4.GPartedでサイズ変更中に停止した場合は復元できますか?
復元できる可能性はありますが、単純削除より複雑です。境界と内部情報がずれていることがあるため、原本へ直接書き込まず、セクター単位のクローン上で専門的に解析し、慎重に判断してください。
5.SSDのパーティションも復元できますか?
SSDのパーティションを復元する可能性はありますが、TRIMが実行されるとデータ領域が消去され、復元率が下がります。使用と通電を最小限にし、新規作成やフォーマットを避けて、できるだけ早めに別ドライブへ救出します。
6.GPartedとMyRecoverはどちらを選ぶべきですか?
Linux環境で構造を詳しく確認できる方はGParted LiveとTestDisk、Windowsで候補をGUI確認したい方はMyRecoverが選択肢です。物理障害が疑われる媒体には使わず、専門業者へ相談します。